ドロ甘な愛を稀血に溶かして


放置厳禁の、超重大案件だと気づいた俺。

好きな人を奪われる最悪な未来を想像して、ゾゾゾゾゾゾーと凍り付いた背中が震えだす。



かといって俺は、美織ちゃんを遊園地には誘えない。

俺が美織ちゃんの近くにいると、取り返しのつかない大惨事が起こってしまうかもしれない。

7年前の、あの時みたいに。




好きなのに。

大好きなのに。

俺は何もできないなんて……




自分の机に顔を伏せながら

「はぁぁぁぁ~」

俺は誰にも気づかれないように、視線をチラっと上げる。



誰かが、ポンと美織ちゃんの肩を叩いた。

あの人は……


「みおりん。自由行動は私たちと楽しもうよ。遊園地に一人は、いくらなんでも淋しすぎだよ~」


そうそう、女子バスケ部の新部長・横井さんだ。

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