ドクターと甘くとろける恋をした
言うわけないに決まってるじゃん
私はそのままスマホの画面をとじた
それから30分ぐらいたっただろうか
奈緒ちゃんの声が聞こえてきたのは
「陽菜ちゃん、いるんだよね。先生たちみんな心配してるよ。怖いことしないし怒らないから出ておいで」
どうしよう、ずっとここにいるわけにもいかない
もう出てしまおうか───
ガチャッ
「陽菜ちゃん…!出てきてくれたのね、先生たちのところに行こう」
「逃げてごめんなさい、でも行きたくない」
採血はほんとに無理、死んでもやりたくない