ピンクの姫が無自覚攻撃を繰り出すので、ブルーの侍が困惑しています(アンジュと近藤)
姫君をリビングのソファーに座らせると、近藤は、キッチンの冷蔵庫を開けた。

缶ビール、ミネラルウオーター、ごそごそあさると緑茶のペットボトルがあった。

「こちらの部屋を使ってください。
風呂は向こう。トイレは玄関の脇です」

「シャワー浴びたい・・疲れた」

姫君は小さなあくびをして、手を口に当てた。

「寝室の準備をしますから・・
シャワーを先に使ってください」

姫君は小さなスーツケースを転がして、風呂場に消えた。

近藤はすぐに寝室に飛び込み、シーツと枕カバーを引っぺがした。

ここは小さいながら、ウォークインクローゼットがついている。

毛布と洗濯してあったリネン類を運び、ベッド下のヤバイ本やCDをクローゼットに突っ込み・・

自分の寝る場所を確保するために、ローテーブルを動かした。

枕と、布団を運び出して・・

一息ついて、冷蔵庫から缶ビールを取り出して、グビッと飲み込んだ時だった。

「眠い・・こっちを使っていいの?」

姫君は、ほわほわのオーラをまとって、スーツケースを引きずり出て来た。

というか、大き目のTシャツからすらりとした足が出て、見えそうで見えないギリギリのライン。
< 24 / 54 >

この作品をシェア

pagetop