ほどほどに愛しなさい
「私は大丈夫」

休みがなかなか合わないから、たまにはデートしたくもなる。

いつも、私が爆発した髪で、度の強い眼鏡をかけて、まだ寝ぼけている時間に、ちーちゃんはスーツで出勤。

そして夜、ちーちゃんが部屋着で寛いでいる頃、個人的に好みではない服を纏った私が帰宅。

要するに、お互いに仕事用の姿か、しどけない姿しか見ていないことが多いということになる。

一緒に生活するというのはそういうことなので、それはそれで構わないのだが…。

「そういえば、僕も昔の夢を見たんだ」

「どれぐらい前?」

「それこそ、初めてデートした時のこと」

初めてのデート…心当たりは2つある。

それは、付き合う前のことなのか、付き合い始めてからなのか。
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