辺境騎士団のお料理係！～捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります～

エピローグ

王都に行くときにはどうなることかと思ったけれど、無事に辺境伯家に戻ってくることができた。

　エスパテーラ伯爵家は、今、周囲の貴族達から避けられているらしい。自分が捨てた子を、死んだと偽り、王家から弔慰金を受け取った罪は重い。

　弔慰金の返却は当然のこととして、エスパテーラ伯爵家は二年の間、王都への立ち入りを禁じられた。

　エルの異母妹にあたる子もいるだが、彼女は社交界にデビューできるかどうかもあやふやな状況。もしかすると、エスパテーラ伯爵家はこのまま爵位返上になるかもしれない。

　王家からの弔慰金をだまし取るだなんて、ありえない。 厳罰に処されても文句は言えないはずだ。

　そして、エルの立場はといえば、大きく変わった。森で保護され、辺境伯家預かりのただの子供ではない。

　「エルリンデ・カストリージョ」として、正式に辺境伯家の娘となった。