love or die~死亡フラグ回避は恋愛ありえない幼なじみと×××せよ!~
 他の子へのアプローチをアシストすれば、美玖を気にしていた奴には彼女ができて、一旦リザーブへ戻ってくれる。参戦してこられれば、こっちは分が悪い。

 女の子の方から思いがけずこっちに好意を向けられたときは、割と優しくない方法を取って、フラれるように仕向けた。

 オレのフツウってこんなだけど、耐えられんの?と半ば脅しのような方法をとるあたり、我ながらヤバい奴だとは思う。

 女の子は人並みに好きだけど、気持ちが入らない。
「秋津って、仲良くなると冷たくなる。本音が分かんない」と言われているのを知っている。

 オレのゴールは決まってる。ただ、ルートが見えないのだ。

 だから、まさか、美玖に好きな人がいて、付き合う話があると言われるとは思わなかった。そして、子ども時代にサヨナラ、とまで言われてかなり焦る。

 そう、オレがどんな風であれ、美玖は子どもの頃のまま何も変わることなく、自分のそばにいると思っていたのだ。
「お前だけとはねぇよ」
 と言うためだけに、言葉を重ねる美玖を見ていたら、自分のバカさ加減を知る。

 美玖の発言に言い訳するのは、割りと簡単だ。
< 89 / 109 >

この作品をシェア

pagetop