俺様同期の溺愛が誰にも止められない
厄介な人 Side素晴
日付が変わった午前0時。
俺は自分のベットにいた。
隣にはスヤスヤと静かな寝息を立てて眠る水野碧。
その寝顔を見つめながら、つい口元を緩めてしまった。

昨日は同期の岡田優紀企画の飲み会だった。
「最近碧がスランプ気味だからみんなで励ましましょう」との声で友人たちが集まったのだ。
もちろんこれはただ飲みたいだけの言い訳でしかないとわかっていたが、俺も反対する理由もなくて喜んで参加した。
そもそも、6年もの間同じメンバーで過ごす医学部の学生にはその年ごとに個性のようなものがある。
真面目でやたらと成績のいい優等生的な学年や、サークルやバイトに忙しくて成績の振るわない学年。
もちろん、みんな仲が良く一致団結している年もあれば、ぎすぎすとして険悪な年もある。
そんな中で俺たちは比較的仲がいい学年だった。
同期が全て優秀ってわけではなかったが、みんなで助け合い一人も脱落者を出さなかったのがその証拠だろう。
それはきっと、水野碧の存在があったからだと俺は思っている。
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