カエル化姫は愛されたい、偽俺様王子は愛したい~推し活女子と天然一途男子は最強夫婦~
その場で見せてくれたアーカイブによれば、静馬は「癒しのパワーを持つ、自分の彼女」という表現をしている。
「彼女、とは?」
と私は思わず美亜に問いかけてしまったくらいだ。
美亜は眉をあげて、
「文字通りなら、付き合っている人ってとこ?本当これ?」
と聞いてくる。
「嘘です。それにアイドル売りしてて、彼女匂わせるセンスはちょっと。推せないです」
「推せないって何?」
「応援できないです。売り方間違ってますよ、美亜さんの従弟さん」
と私が言えば、美亜は目を丸くしてから、破顔した。
「変な人」と言う。
「瑠璃也の方が変な人ですよ」
と言っておくと、美亜は、肩をすくめてみせて、「残念ながらそんな変な部分、私は見てないわ」と言うのだった。
美亜の腰から足にかけての部分は前以上に、濃いもやとなってしまっている。不具合のありそうな部分重点的にケアしていき、施術を終えると、
「本当、口だけじゃなかったわね。控えめに言ってもサイコー」と美亜は言ってくれた。
心底嬉しかったので、
「ありがとうございます、また来てくださいね」
とつい力強く言ったら、美亜は笑う。
「勧誘うますぎる、白那さんが落とせない人っていないかもね。また来るわ」と言ってくれるのだった。
そして来たときよりも軽やかに、美亜は出ていく。来てくれた人が施術の後に気分を変えて、少しでも身軽になって出ていく姿を見るのが好きだ。
毎日の生活や持病で、もやは自然と出てきてしまうものだから、完治させることは出来ない。
でも、美亜が仮に一時的なものだったとしても不調を解消してくれたのは、良かったと思う。
一方で、美亜からの情報で知った静馬の謎の行動には違和感しかない。静馬の行動に関して私はそれほど問題視していなかったけれど、事態は思っていた以上に面倒な方向へ動いていく。
「彼女、とは?」
と私は思わず美亜に問いかけてしまったくらいだ。
美亜は眉をあげて、
「文字通りなら、付き合っている人ってとこ?本当これ?」
と聞いてくる。
「嘘です。それにアイドル売りしてて、彼女匂わせるセンスはちょっと。推せないです」
「推せないって何?」
「応援できないです。売り方間違ってますよ、美亜さんの従弟さん」
と私が言えば、美亜は目を丸くしてから、破顔した。
「変な人」と言う。
「瑠璃也の方が変な人ですよ」
と言っておくと、美亜は、肩をすくめてみせて、「残念ながらそんな変な部分、私は見てないわ」と言うのだった。
美亜の腰から足にかけての部分は前以上に、濃いもやとなってしまっている。不具合のありそうな部分重点的にケアしていき、施術を終えると、
「本当、口だけじゃなかったわね。控えめに言ってもサイコー」と美亜は言ってくれた。
心底嬉しかったので、
「ありがとうございます、また来てくださいね」
とつい力強く言ったら、美亜は笑う。
「勧誘うますぎる、白那さんが落とせない人っていないかもね。また来るわ」と言ってくれるのだった。
そして来たときよりも軽やかに、美亜は出ていく。来てくれた人が施術の後に気分を変えて、少しでも身軽になって出ていく姿を見るのが好きだ。
毎日の生活や持病で、もやは自然と出てきてしまうものだから、完治させることは出来ない。
でも、美亜が仮に一時的なものだったとしても不調を解消してくれたのは、良かったと思う。
一方で、美亜からの情報で知った静馬の謎の行動には違和感しかない。静馬の行動に関して私はそれほど問題視していなかったけれど、事態は思っていた以上に面倒な方向へ動いていく。