双子アイドルは俺様暴走族!
立ちはだかる壁
事情を書いたメールを黒猫のメンバーに一斉送信すると、俺の変わりに動くという連中が数十人名乗り出てきた。
本来なら、こいつらに任せて俺は自分の仕事をする。

でも、今回は俺自身も動くつもりでいた。
特に喧嘩の強いメンバー数人と、車を出せるメンバー1人を選び、俺は○○アパートへ襲撃をかける準備をしていた。
俺はいざという時に使うかもしれないと思って常備していた覆面を手に取る。

まさか、アイドル活動中にこいつを使う日が来るなんて思ってもいなかった。
これが世間にバレたら、もう【ツインズ】として歌う事はできなくなるだろう。
それを承知しての決断だった。

俺は覆面をポケットへとねじ込み、スマホを取り出した。
携帯のJPS機能を使って、カヤが本当に○○アパートにいるかどう確認をする。

俺は画面上の地図を見つめて、たしかにカヤは○○アパートにいるということがわかった。
ただ、アパートということは何部屋もあるはずだ。

そこからカヤが隔離されている部屋を探すのに、どのくらい時間がかかるかわからない。
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