財閥御曹司は、深窓令嬢に一途な恋情で愛し尽くしたい。
縮まる距離と過去の傷


 同棲を初めて早いことで一ヶ月。
 私は、葵さんと過ごすことに少しだけ慣れてきていた。


「愛百合ちゃん、おはよう。今日も美味しそうな朝食だね」

「おはようございます、葵さん。はい、美味しそうな鮭が売っていたので焼いてみました。葵さんの好きな卵焼きもありますよ」

「本当だ、美味しそう。顔洗ってくるね」


 現在六時半。葵さんは七時には出て行くのでいつもこの時間には起きてくるので私は五時には起きて朝食とお弁当を作っている。
 槻折家ではもっと早く起きていたから日常だけど、お弁当は初めてで最近慣れてきたところだ。

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