金髪くんの一途な愛

今は会話をするのも面倒くさくて、そっけなく言ってしまう。


だが彼女はそんなこと気にもせず、『侑真くん』と俺の手を握った。


「……なに？」

「わたしのこと…本当に覚えてない？」

「………んー…」


言われて、頑張って思い出そうとしてみる。

小学校の同級生とか中学校の同級生とか…うーんそんな名前の子いたかな？


ん？ていうか、下の名前を知らないな。


「名前、教えて」

「久留米、奈胡だよ」

「………え？」


な、こ……

って、もしかして…


「なー…ちゃん…？」

「……？
あー、そう呼ばれてたこともあったかも」



この子が


俺がずっと探してた、なーちゃん……？