金髪くんの一途な愛


本来は私が学校に行って家にいないはずだったんだ。

多少うるさくても仕方ない。お父さんもそれが仕事だし。

私のほうが邪魔してるんだから文句は言わないよ。


「なにかあったらお父さんに言ってね」

「うん、わかった」

「お昼、食べれそうだったらお父さんにお願いして…」

「わかったから。大丈夫」


お父さんも大概過保護だと思ったけど

お母さんもだった。


「寝とくから大丈夫。ゴホッ…。
食べれたら冷蔵庫にあるものテキトーに食べるから…」


そんな心配しなくても大丈夫、とお母さんに言ったけど

お母さんはまだ不安そうな顔をしてた。


「本当に大丈夫だから。
早く行きなよ…」

「お父さんが頼りないと思ったら電話してね」

「はいはい…」


お父さんが頼りないのは事実だけど

ただの風邪にそこまで心配してもらわなくても大丈夫だし…。


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