今でもこんなに好きで悪かったな
二人きりの帰り道
日向のほうから、上の先生に私の体調不良をやんわりと伝えてくれて、二人で帰ることになった。

彼の車に乗り込むと、

「また具合悪くなったら、すぐに言ってくれよ?高速使っても2時間はかかるから」

「うん。ありがとう…」

手伝いで参加したはずの日帰り修学旅行で、結局は足を引っ張るだけになったことに、私は落ち込んでいた。

「落ち込むことないよ。本来、修学旅行の引率なんて、用務員さんの仕事じゃないんだから」

「そうなんだけどね…」

「カンコって、言動だけだと気が強そうだけど、かなり真面目だし、繊細だから、過呼吸起こしやすい体質なのかもな」

何故、そんなことを知っているのだろう?

「どうして、そう思うの?」
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