今でもこんなに好きで悪かったな
目をとじて小旅行
私が通っていた小学校は、この学校とは正反対で、1年生から6年生まで、各1クラスしかないような小さな学校だった。

3年生の頃に転校してきた私は、物珍しさから、最初だけは人気者だったが、それはほんの束の間のこと。

それからは、いじめにこそあわなくても、何となく浮いてしまい、唯一変わらずに居てくれたのは、ずっと孤立していたという、由子ちゃんという子だけ。

その他には…転校して最初の席替えで隣になった日向だ。

日向は、好奇心を隠さない、何ともわかりやすい子供だった。

「カンコってさぁ、何でそんなに色白いの?病気?」

「違う!遺伝だから」

失礼な奴…というのが第一印象である。

私がはぐらかしても、日向はしつこく絡んできた。

由子ちゃんと一緒のときでも、お構いなしだ。
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