完璧美人の私がうっかりスカートを穿き忘れた事がキッカケで恋に落ちた話
「水澄さんの子です! って言い張ったのかもぉ~」
「うっかり妊娠して副社長に捨てられて、無理やり水澄さんと関係を持ってから言い張った可能性もあるね」
「既成事実ってやつぅ? やばぁ」

 その勝手すぎる言い分に苛立ちすぎて手先が震えた。

“なんでこんなに適当なことで楽しめるの?”

 きゃっきゃと響く笑い声が不快で不快で仕方ない。
 
 一体何が気に入らなくてそんなことを言うの。
 私がそこまで言われるほどの何かをしたのだろうか。


 流石に聞くに堪えず、もうこのまま乗り込んで文句を言ってやろうかとすら考えた時だった。

 
「だから私考えたのぉ。水澄さんが出世しなければ、よくなぁい?」

「は?」
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