【コミカライズ】「石油王にオレはなる!」 ~極上(プラチナ)御曹司と溺愛出張いってきます!!~
「君はいつも僕のアイデアをつぶしていないか? 時には冒険することが大切なんだ」

 この人の場合、思ったことを本当に実行してしまえる資金力と行動力、知力に体力、そして人脈とありとあらゆるもの(パワー)を持っているから厄介だ。

 秘書だって私だけではなく、他に四人もいる。それぞれ投資や分析、スケジュール管理や折衝など、秘書という名の片腕の精鋭ばかりだ。

 ——ほんと、なんで私が秘書に選ばれたんだろう……

 パソコンの画面に向かいながら、はらりと落ちた黒髪を耳にかける。一応、私もお嬢さまと呼ばれた身の上だけど、このプラチナ御曹司の前では吹き飛ぶほどの小さな会社だ。

 女子校育ちで世間にも疎く、付属の女子大を卒業したらお見合いが待っていると思っていた。その生活が激変したのは、大学生になった年のこと。父の会社が不渡りを出したのだ。

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