幼なじみが犬になったら、モテ期がきたので抵抗します!
参道を少し行くと急にひらけた場所に出た。
広場の奥から石段が上へ上へと続いているのが見える。上った先に焔生神社の本殿があるらしい。
石段の左右には灯篭が立てられ、夕闇の中でちらちらと灯火が光っている。
その光景は今朝の夢を思わせた。
亡羊と眺めていると、何やら神社を囲む木立の上のほうで何やら動くのが見えた。
小豆色の空で黒く影を作る大きな何かが。
目をこすりもう一度同じ場所を見ると、そこには何も見えなくなっていた。
気のせいのようだったけれど、さっきも変なものが見えたような気がしたし、少し疲れているのかもしれない。
「本田さん、大丈夫?何だかぼんやりしているけど……」
穂波君が心配して声をかけてくれる。
「うん、大丈夫だよ。ありがとう。それよりコータローを捜さなくちゃね」
わたしがそう言うと、
「それなら多分――――」
穂波君は、広場に右手に広がる人だかりの方に顔を向ける。
人だかりの向こう側から、鉄板で何かを焼く音がしている。
かと思えば、下のほうから何かが打ち上げられるのが見え、拍手がわく。
広場の奥から石段が上へ上へと続いているのが見える。上った先に焔生神社の本殿があるらしい。
石段の左右には灯篭が立てられ、夕闇の中でちらちらと灯火が光っている。
その光景は今朝の夢を思わせた。
亡羊と眺めていると、何やら神社を囲む木立の上のほうで何やら動くのが見えた。
小豆色の空で黒く影を作る大きな何かが。
目をこすりもう一度同じ場所を見ると、そこには何も見えなくなっていた。
気のせいのようだったけれど、さっきも変なものが見えたような気がしたし、少し疲れているのかもしれない。
「本田さん、大丈夫?何だかぼんやりしているけど……」
穂波君が心配して声をかけてくれる。
「うん、大丈夫だよ。ありがとう。それよりコータローを捜さなくちゃね」
わたしがそう言うと、
「それなら多分――――」
穂波君は、広場に右手に広がる人だかりの方に顔を向ける。
人だかりの向こう側から、鉄板で何かを焼く音がしている。
かと思えば、下のほうから何かが打ち上げられるのが見え、拍手がわく。