幼なじみが犬になったら、モテ期がきたので抵抗します!
横堀君が、
「セミよ合唱をやめるんだー!アイス食いてー!」
なんて脈絡もない内容を叫びだしたものだから、わたしに向けられるクラスメイトの視線がどんどん険しくなってくる。
ああ、もう仕方ないな……。
わたしはおもむろに立ち上がると、横堀君のいる窓際に近づいていく。
「横堀君、このあとの確認テストの勉強しなくていいの?不合格だと、補習長引いちゃうよ?」
わたしがそう声をかけると、横堀君はきょとん、とした顔をする。
「横堀君って……」
「え?どうかした?」
「そっか、この変さに気づいてないんだな」
「変?横堀君のこと?」
「あのな、ミ、いや本田。……まあいいや、仕方ねー勉強するか」
そう言って、横堀君は自分の席に戻っていった。
今の、どういうことなんだろう?
でもまあ、横堀君が静かになってくれたらこれでいいのかな……。
ぼんやりそんなことを考えたら、足元で秋田犬のタツヒコが吠えた。
テストの勉強した方がいいと教えてくれているみたいだ。
ペット同伴が校則違反じゃないところがこの学校の良いところだよね。
まほりのペットのニシキヘビのベルガモットがよくしてくる、全身で巻きつく愛情行動に対しては、たまに命の危険を感じるけれどね。
「ありがとう、タツヒコ」
そう言ってわたしはタツヒコの頭を撫でる。
そうするとタツヒコは、キラキラした眼差しでわたしを見上げてくるのだ。
かわいいなあ、忠犬タツ公とでも呼びたいくらいだ。
窓際の席から横堀君がまるで呆れているような、何とも言えない顔をしてこちらを見ている。
それで良いのか、タツヒコ……と口が動いているように見える。
変なの。
「セミよ合唱をやめるんだー!アイス食いてー!」
なんて脈絡もない内容を叫びだしたものだから、わたしに向けられるクラスメイトの視線がどんどん険しくなってくる。
ああ、もう仕方ないな……。
わたしはおもむろに立ち上がると、横堀君のいる窓際に近づいていく。
「横堀君、このあとの確認テストの勉強しなくていいの?不合格だと、補習長引いちゃうよ?」
わたしがそう声をかけると、横堀君はきょとん、とした顔をする。
「横堀君って……」
「え?どうかした?」
「そっか、この変さに気づいてないんだな」
「変?横堀君のこと?」
「あのな、ミ、いや本田。……まあいいや、仕方ねー勉強するか」
そう言って、横堀君は自分の席に戻っていった。
今の、どういうことなんだろう?
でもまあ、横堀君が静かになってくれたらこれでいいのかな……。
ぼんやりそんなことを考えたら、足元で秋田犬のタツヒコが吠えた。
テストの勉強した方がいいと教えてくれているみたいだ。
ペット同伴が校則違反じゃないところがこの学校の良いところだよね。
まほりのペットのニシキヘビのベルガモットがよくしてくる、全身で巻きつく愛情行動に対しては、たまに命の危険を感じるけれどね。
「ありがとう、タツヒコ」
そう言ってわたしはタツヒコの頭を撫でる。
そうするとタツヒコは、キラキラした眼差しでわたしを見上げてくるのだ。
かわいいなあ、忠犬タツ公とでも呼びたいくらいだ。
窓際の席から横堀君がまるで呆れているような、何とも言えない顔をしてこちらを見ている。
それで良いのか、タツヒコ……と口が動いているように見える。
変なの。