幼なじみが犬になったら、モテ期がきたので抵抗します!

●琥珀のかけらをさがして

 まずは、魔力計測器で龍の玉の行方を探ろうということで、わたし達は一旦合宿所に戻ることにした。

 龍はさすがにそのままの姿だと目立つので、なけなしの力を使って、すずめに姿を変えわたし達の後をついてくる。

 先生達に見つからないように隠密行動をしながら、わたし達は龍の玉のありかを探るために、合宿所から少しはなれたカルデラ湖のほとりまでやって来た。

 まほりがダイヤルをいじって器械の側面にモニターを呼び出し、龍の魔力の反応がある方向を調べてみると、合宿所方面に一つ、少しはなれた山麓方面に一つ、大きな反応がある。
 そして、龍も確かに自分の力を感じると言うことで、三人プラス一羽で合宿所に戻り探索をすることにしたのだ。

 探す範囲がそう広いわけでもないし、すぐに探し当てられるだろう、とたかをくくっていたけれど、その力の気配は、消えたり出てきたりと安定しない様子で、探し当てることが出来なかった。

 そうこうしているうちに、居なくなったわたし達を探しにきた先生方に見つかってしまい、それぞれの練習に引き戻され、三人での捜索は一旦打ち切りになってしまったのだ。
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