幼なじみが犬になったら、モテ期がきたので抵抗します!
3章 混線×混戦
●厄日かなぁ?
魔法4日目(先負)
――――キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン。
昼休み終了のチャイムが鳴り響く。
これから午後の部活が始まる時間だというのに、わたしは目隠しをされどこか分からない場所に連れて行かれていた。
チャイムがこんなに近くで響くということは確実に校内なのだけれど、何分目を隠されているので一体どこに自分が今いるのかは分からない。
もうかれこれ5分近く、わたしはこの部屋にいる。
足はそのまま、手だけ布のようなもので後ろ手にして縛られている。
多分いわゆる拉致して監禁ってやつだ。
そんな状態なのに、わたしがこんなに呑気に考え事をしているのにはわけがあった。
さきほどから、
「坊ちゃま、それでは立ち位置がずれています」
「ああ、そうか。ああ!じいや!花弁をほぐさなくては、花を散らせないではないか!」
「誠にすみません坊ちゃん」
そんなやり取りが至近距離で聞こえているからだ。
猿ぐつわを噛まされているわけでもなく、口も自由になっているので、
「あの~何しているんですか?」
と尋ねてみると、
「……」
「……」
両者沈黙が続く。
少ししてから再び、
「もう少し花の量を増やしたほうがいいだろう」
「そうですね」
何もなかったかのように、そのやりとりが始まった。
どうやら、突っ込みを入れてはいけない暗黙のルールがあったようだ。
しばらく、その会話に耳を傾けながらじっとしていたら、不意に誰かが近くに来る気配を感じた。
とたん、目隠しを外され、明るい世界に舞い戻ってきた。
――――キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン。
昼休み終了のチャイムが鳴り響く。
これから午後の部活が始まる時間だというのに、わたしは目隠しをされどこか分からない場所に連れて行かれていた。
チャイムがこんなに近くで響くということは確実に校内なのだけれど、何分目を隠されているので一体どこに自分が今いるのかは分からない。
もうかれこれ5分近く、わたしはこの部屋にいる。
足はそのまま、手だけ布のようなもので後ろ手にして縛られている。
多分いわゆる拉致して監禁ってやつだ。
そんな状態なのに、わたしがこんなに呑気に考え事をしているのにはわけがあった。
さきほどから、
「坊ちゃま、それでは立ち位置がずれています」
「ああ、そうか。ああ!じいや!花弁をほぐさなくては、花を散らせないではないか!」
「誠にすみません坊ちゃん」
そんなやり取りが至近距離で聞こえているからだ。
猿ぐつわを噛まされているわけでもなく、口も自由になっているので、
「あの~何しているんですか?」
と尋ねてみると、
「……」
「……」
両者沈黙が続く。
少ししてから再び、
「もう少し花の量を増やしたほうがいいだろう」
「そうですね」
何もなかったかのように、そのやりとりが始まった。
どうやら、突っ込みを入れてはいけない暗黙のルールがあったようだ。
しばらく、その会話に耳を傾けながらじっとしていたら、不意に誰かが近くに来る気配を感じた。
とたん、目隠しを外され、明るい世界に舞い戻ってきた。