生贄教室
そう言われても美麗は左右に首を振った。
やっぱりまだ眠れるような気はしなかった。

次々とクラスメートが食べられていく中で、スヤスヤと眠ることなんてできない。
時折トイレに立ったり、水分を取ったりするだけだった。

「それなら、ここから出た時の話をしよう」
「ここから出た時の?」
「うん。美麗は外に出たら何をしたい?」

お母さんの作ったご飯を食べたい。
自分のベッドで眠りたい。

だけど真っ先に浮かんできたのはシャワーのイメージだった。
今美麗の体は汗でベタベタだ。

「お風呂に入りたい」
そう言うと昂輝は少しだけ笑った。
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