生贄教室
励ますように雄太が言うが、その声はくぐもっている。
極度の疲労のせいで、もう座っていることもできずに寝転んだままだった。

「雄太、大丈夫?」
郁からの声かけにはどうにか頷いている。
本当はこのまま眠ってしまいたいのかもしれない。

だけど、眠ってしまえば妙子のように外へ出されてしまう。
そう思うと、もう絶対に眠ることはできなかった。
「ねぇ、みんなで少し眠らない?」

そう提案したのは美麗だった。
全員で眠れば誰かが無理やり外へ出される心配もない。
それに少しでも休息につながる。
休憩すれば、きっとなにかいい案も浮かんでくる。

そう信じていた。
「それがいいな。このままじゃみんな倒れる」
昂輝が賛成して、教室の電気が消された。
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