年上の彼女
律儀な先生は
俺の言うとおりに
アパートの前で
バイト帰りの俺を待っててくれた

「鍵、渡してあるだろ?」

俺は玄関の鍵を開けた

「駄目よ
家人がいない家にあがるなんて」

相変わらず真面目な先生だ
何度も
俺の家に来ているのに

靴を脱ごうとしている先生に
俺は後ろから
抱きついた

「駄目よ」

「なんで?」

「だって
生徒だもの」

「その言い訳
何回も聞いているよ」

何回も聞いているけど

先生は抵抗しないんだ
口だけ
俺を拒む

でも体は、俺を受け入れる

冷たい床に
先生を押し倒すと

俺は
先生の体を触った

上着を脱がしていると
先生のカバンから

携帯が鳴った
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