エリート外交官はワケあり妻を執愛で満たし尽くす
「鍵はかけていない。入りたければいつでも来てくれ」

「……うん」

 どう反応するのが正解かわからず、曖昧な返答をして終わる。

 たったふたつだけのダンボール箱を運び終えた部屋には、既に生活に必要なものが揃っていた。

「こんな立派なデスク……。仕事は家に持ち帰らないよ」

 どこぞのオフィスにあってもおかしくないような、アイボリーのデスクが部屋の奥にあった。

「あって困るものでもないだろう」

「でも……」

「遠慮するな。どうせ部屋で過ごす時間より、ベッドで過ごしてもらう時間のほうが多い」

「ちょっ……!」

 あからさまな言い方にかっと顔が熱くなる。

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