「みんなで幸せになると良いよ。」
そのメールに対する返信は来ずなにか失礼なことをされた、そんな気分にもなっていた。

「彼女がいること」に気を悪くしているのかなとか下らない希望があった。

何も知らない椿はビニール袋に食材を買って帰ってきた。

玄関の戸が重く閉まる音と

「ただいま」と高い声が響いた。

「おかえり。」
< 53 / 266 >

この作品をシェア

pagetop