守るから、
「歩夢。早かったね?」

「うん。」

「今日何であんなこと聞いた?」

「何でもないよ。
なんか、気使わしてごめんね。」

「何でもなくないだろ?
何でも言って。」

歩夢は少しうつむきながら喋りだした。

「あのね、中学の時に彼氏がいたの。でも、わかれちゃったの。」

「何で?」

「体目当てだったの。
そんなこと最初から分かってたの。
それでも、その人の事好きだったから。
大好きだった。
その時の私何も分かってなかった。
でも・・・」

もういい。
何も言わなくていい。
もう泣かないで。

男は歩夢を抱きしめた。

「もういい。何も言わなくていいから。俺はそんな男じゃないから。
そんなヤツ忘れろよ。
俺はずっと一緒にいるから。」

「うん。クスン、クスン。」


俺はそんな男じゃないから、安心して。
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