学生寮
「今さっき裕子と電話がつながって、もうすぐ裕子もタカさんと帰ってくるみたいです」


私はリョウさんの目を見ないで告げ、テーブルの前に座った。


リョウさんはそれには答えず、私の横に正座して私の顔を見つめた。


「みのり、ごめん。
莉絵がひどいことを言って、本当に申し訳なかった。

今日だけじゃなく、昨日の夜から、莉絵の言動は目にあまるものがあったと思う。

みのりやみんなが大目に見てくれているのに甘えてしまって、莉絵をちゃんと叱らなかったのは俺が悪かった。

裕子ちゃんの言う通りだよ。
本当にごめん」


リョウさんに頭を下げられ、私は慌てた。

< 188 / 233 >

この作品をシェア

pagetop