学生寮
17.両親
裕子とは駅で別れ、寮の玄関前で3人とも別れて、私は母屋の玄関へ向かった。


ドアを開けて「ただいま!」と声をかけると、


「おかえり!」


伯母さんではない声に迎えられた。


え?


私は出迎えてくれたその人を見つめた。


「お母さん!」


「ふふふ、びっくりした?」


母の後ろには父もいる。


「お父さんも、どうして?」


「みのりを脅かそうと思って、黙ってたのよ。
どう、驚いた?」


母はいたずらっぽくそう言った。


驚いたなんてものじゃない!


帰ってくるなんて聞いてないよ!!

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