子兎さんは俺様総長のお気に入り
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「うさぎちゃんのことちょっとでも疑ってごめんね…」
「花森さんが誰かをいじめるなんてないのに、ほんとごめん」
「俺はうさぎちゃんを応援するよ」
授業が終わった途端に、私の机を囲むようにクラスメイトの子達が申し訳なさそうに来た。
さっきの早川さんの言動が、不審に思ったのだろう。
「正直傷ついたけど…私も皆に全部を話してる訳じゃないから、噂を信じちゃうのも仕方ないよね」
誰もが自分が見たもの、信じたいものを信じることができればすれ違いなんて起きないから。
それがわかっているから、皆を怒ることなんてできない。
…けど、早川さんは別だ。
皆に虚偽の話をして広めて、周りを巻き込んだのは悪質だと思う。
「うさぎよく言ったね!」
「麻衣…さっきはありがとう」
「困った時はお互い様でしょ?」
にっこりと笑う麻衣を見て、本当に友達になって良かったと改めて実感した。
もし…誰も信じてくれなかったらと思うと背筋が凍る。
大切な人や、仲間、友達がいるから今の私があって、頑張れるのだから。