総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り

「あ……。いま美月さん、明里と一緒にいるよ」

「なんで分かるんだ?」

「ホラ、写真」



明里から送られてきたのは、明里と美月が二人仲良くパフェを食べているところ。


一枚目は大きなパフェに目を輝かせる二人。そして二枚目には、冷たいアイスを口に入れて、思わず身震いしている二人。


セルフ写真なのか、明里が写真に伸ばした手が、常に映っていた。



「もう十月ってのに、どうして女子って甘い物に目がないんだろうね」

「そんなことより夜野、その写真を送れ。俺のスマホに、今すぐ」

「……頼み方ってもんがあんでしょ、普通」



その後も「ある」やら「ない」やら。蒼羽と生吹の押問答は、しばらく続いた。


それを遠目で見ていた一輝が、



「おもしれー、はい。送信」



こっそり写真を撮って、美月に送っていたのだった。
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