余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
森の中の神様
それは萌が捨てた手紙を大樹が読んでしまった日まで遡る。


手紙を読んだ大樹はそれが本当のことだとは信じられなかった。


だって萌はとても元気そうに見えたし、今日もちゃんと登校してきていた。


そんな萌が余命半年だなんて……。


だけど、萌が希に嘘をつく理由がない。


嘘をつくにしても内容が内容だった。


これはきっと本当のことなんだ。


そう理解した大樹はすぐに帰宅して、兄の部屋に向かった。


医大に通っている兄の部屋には大量の書籍で溢れ返っている。
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