最強メイド!おぼっちゃまたちをお守りします!
***

「ちょっと、話があるんだけれど」
「え?」

 生徒玄関につく直前で声をかけられた。
 生徒会役員の人・クラスメートの女子・他にもよく知らない子もいて、十人ほどの集団になってた。

「えっと、今じゃなきゃダメですか?」

 みんなそろって怖い顔をしているし、いい予感はまったくしない。
 それに柊さんの護衛に早くつかなきゃならないし。
 でも彼女たちは問答無用で私を囲む。

「今じゃなきゃダメよ。いいから来なさい」

 私の意見は聞き入れられず、そのまま連れ出されてしまう。
 逃げようと思えば逃げられたけれど、今逃げたら次はもっと面倒なことになりそうな気がしたから……。
 だから仕方なく、早く終わればいいなぁと空を(あおぎ)ぎ見ながらついて行く。

 空には見覚えのあるコウモリが飛んでいた。
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