ビターショコラ系幼なじみ彼氏の溺愛


❥❥❥


「まったく…。心春ってばようやく夏希くんと付き合い始めたってわけね。ハァ、うらやましすぎ…。いいなぁ、私もイケメンな幼なじみが欲しい人生だった…」

幼なじみの夏希から告白された翌日の放課後。

私、峯(みね)心春(こはる)は、教室の後ろの席で、友達の矢川(やがわ)沙奈(さな)に昨日の告白について報告をしていた。

頬杖をつきながら、1人哀愁に浸っている友人に私は苦笑いを浮かべる。

「あはは…。でもね…。私、夏希から告白されるって思ってなかったから…ちょっと嬉しかったんだ」


昨日のことを思い出し、ちょっとだけ頬が赤く染まった。


「あー、はいはい。早速、惚気けちゃって〜。でもね〜。こっちからしたらようやくって感じよ?クラスのほぼ全員があんたたち2人が付き合うのをこっそりと見守ってたんだからね?」


「…え?そうだったの…?」


まさかの事実に私が目を見開くと。


「心春ってば本当に鈍感なんだから。夏希くんも相当神経削ったろうね〜。なんだかんだ心春ってわりとモテるし、かなーり気を揉んだと思うよ?」


呆れたように私をジトッとした目で見つめる沙奈。


「鈍感って…。てか、夏希ならまだしも私モテたことないよ?告白だって昨日、夏希にされたのが人生で初めてだったのに…」


「はいはい。まぁ、そうでしょうとも。夏希くんがあんたに近づく男共を片っ端から片付けてたからね〜」

< 2 / 50 >

この作品をシェア

pagetop