相思相愛・夫婦の日常~カナ♡ネオ編~
日常と溺愛
ある春の平日の朝。

キッチンで、奏弟が朝食を作っている。
すると、ドタドタ…と急ぐ足音が聞こえてくる。

バン!!とドアが開いて、嶺音が駆け込んできた。
「カナ!!寝坊したー!!」

「…………
フッ…フフ…ハハハーッ!」
そんな嶺音を見て、笑い出す奏弟。

「へ?カナ?」

「ネオちゃん、寝癖!(笑)
可愛い~!」
嶺音に近づき、手櫛で髪の毛を直す奏弟。

「……/////ご、ごめん…/////」
(恥ずかしいー/////)

「ううん!可愛すぎ!
ほら、ご飯出来てるから食べよ?」

「うん」
ダイニングテーブルにつき、食べ始める。

「「いただきます!」」
「んー、美味しい!
やっぱカナは、何をやっても上手だね!
偉い、偉い!」
微笑み、奏弟の頭をポンポンと撫でる。

「あー、また子ども扱いした!」
頬を膨らませる奏弟。
嶺音は“可愛いなぁ”とニコニコして見ていた。

「………」
すると奏弟は、嶺音の隣に椅子を移動させ座ってきた。

「ん?カナ?」

そして嶺音の頬に触れ、親指で口唇をなぞった。
「ネオちゃん、ソースついてる」
その親指をペロッと舐める。

「……/////
ど、どうも、ありがと/////」
ボン!と顔を真っ赤にする、嶺音。

「フフ…顔赤くして可愛いね!」

「……/////」
隣で長い足を組み、微笑んでいる奏弟。
その様になる容姿。
(ななな、何これ…破壊力、ありすぎ!!)

「子どもはこんなことしないよ?」

「そ、そうね」

「………ネオちゃん」

「は、はい!」

「フフ…何?緊張してんの?」

「い、いえ!そんなことございませんですよ?」

「フフ…
早く食べないと、遅れるよ?
━━━━━はい!あと、これだけ食べておきなよ!
あーん!!」
一口大に握ったおにぎりを、口元に持っていく。
(嶺音がなかなか起きてこないので、気を利かせて握っていた)

「あー、ん…ありがと/////」

「フフ…可愛いなぁー、ネオちゃんの方が絶対子どもだよね?(笑)」

「なっ…/////し、失敬な!!」
そして嶺音は“ごちそうさま!”と言って立ち上がり、仕事に行く準備のためダイニングを出ていく。

「………つか、絶対…子どもはネオちゃんだろ!(笑)」
奏弟は、頬杖をついてその後ろ姿を見て笑っていた。
< 2 / 68 >

この作品をシェア

pagetop