弁護士は相談料として愛を請求する

「お前は次から次とどうしてこう……お前の顧問弁護士は金持ちになれそうだ。俺は対価が金じゃないから損してるな」

「のんにはお金より大切な私の最初をあげた。そのあとだって……」

「お前の相談が遅れたせいで解決がより面倒になったし、相談料は二倍増しだから覚悟しろよ。お前の身体でたっぷり支払ってもらう」

「のんったら!何言ってんのよ、もう。信じらんない」

「何が信じらんないだ。お前の相談料は最初からそれでOKしただろ?楽しみだ。久しぶりだからな。俺は偉いな、我慢し続けて。それに心配ばかりさせられるし、あっという間にハゲそうだ」

「……はあ?」

「ま、とにかくキチンとした服をもってこいよ。あそこも一応役員室だからな」

「うん。わかった。明日の夜行くね」

「鍵忘れんなよ」

「うん」

 その夜はほっとして、二週間ぶりによく眠れた。

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