初恋婚〜幼馴染のエリート同期と離れられなくなりました~
入り口のセキュリティも万全だったし、15階からだと星も綺麗に見えることだろう。
「大したことないよ」

一樹はそう言い灰色のドアを外側へと開ける。
そして優莉奈を先に「どうぞ」と、促した。

始めて入る一樹の部屋に緊張しながらも優莉奈は玄関先に立った。
中は電気が消してあって暗くて見えない。

でもきっと広いんだろうということは、マンションの外観から予想していたことだった。
「お邪魔します」

一言いって玄関に足を踏み入れる。
そのときなにかが靴先に当たった。

「ごめんなさい、一樹さんの靴を蹴ってしまったかもしれません」
慌てて足を引っ込めると、今度は別のなにかにぶつかった。
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