静穏総長も、時には激しく愛したい

黒色の髪に、灰色の瞳。耳にかかった横髪から、チラリと見える真っ黒なピアスは、耳たぶに沿って二つはまっている。


その姿は、不良……には見えなくて。


さっきの赤髪だとか金髪だとか。そっちの方が、よほど「ヤバい不良」に見える。



「奏さん、いま帰りですか? 良ければ一緒に帰りましょうよ!」



だけど私の予想は、本当にあてにならないもので。


気絶していた不良が目を覚まし、地面に転がったまま奏さんを見た。

そして、



「ツイてねぇ。まさか……

暴走族の最強ランク3位と会うなんて」



そんな物騒なワードを、口にした、



「え? 暴走族、最強? 3位!?」

「……」



繰り返す私から目を逸らし、少し気まずそうに口を尖らせた奏さん。

反対に、私は、ただビックリして……ビックリして、更にビックリして。開いた口が塞がらない。
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