特効薬と副作用
「徹さん?」
「ん?」
真っ直ぐな視線を向けられ、思わず俯いてしまう。
「……膝枕、して欲しいです」
「いいよ。おいで」
顔を上げると、徹が大袈裟に両手を開いて待ち構えていた。
「では、失礼します」
照れ隠しにそう言って、希は徹の膝に耳をつけた。
徹への思いが胸にあふれる。
「私、徹さんの膝枕、安心出来るから大好きなんです」
これでは、言葉足らずだろうか。
「……そうか」
見上げると、徹は満足げに微笑んでいた。
「あ、いい商品思い付いちゃいました!」
「ん? どんなの?」
「徹さんの膝枕みたいに、リラックス出来るクッションです。『リラックション』なんてどうですか?」
「いいねえ。うちの商品のネーミングも、希ちゃんにお願いしようかなあ」
「え? お薬の名前をですか!?」
そんな大それたことは出来ない。
「違うよ。トイレ用芳香剤」
【完】
「ん?」
真っ直ぐな視線を向けられ、思わず俯いてしまう。
「……膝枕、して欲しいです」
「いいよ。おいで」
顔を上げると、徹が大袈裟に両手を開いて待ち構えていた。
「では、失礼します」
照れ隠しにそう言って、希は徹の膝に耳をつけた。
徹への思いが胸にあふれる。
「私、徹さんの膝枕、安心出来るから大好きなんです」
これでは、言葉足らずだろうか。
「……そうか」
見上げると、徹は満足げに微笑んでいた。
「あ、いい商品思い付いちゃいました!」
「ん? どんなの?」
「徹さんの膝枕みたいに、リラックス出来るクッションです。『リラックション』なんてどうですか?」
「いいねえ。うちの商品のネーミングも、希ちゃんにお願いしようかなあ」
「え? お薬の名前をですか!?」
そんな大それたことは出来ない。
「違うよ。トイレ用芳香剤」
【完】


