財閥御曹司とお見合い偽装結婚。



「……もし、采羽さんが良ければ庭を散歩しませんか? 専属庭師が手入れしていて綺麗なんです」

「行きたいです。よろしくお願いします」


 私は、彼の案内で庭を一緒に散歩した。庭師さんが手入れしている通り、とても素敵な空間でとても有意義な時間だった。

 そうして帰りは宝船さんが家まで送ってくださった。お見合いは無事終わり、きっと印象最悪な私はお断りされるだろうと思い一気に失恋してしまったと落ち込んでいた翌日になりお祖母様経由で宝船さんから連絡が来て頬が緩んでしまった。


 次の休み出かけませんか、と……。


 たったそれだけの一文だったけど、とても胸高鳴るのをかんじた。




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