最強男子は、最凶?!
夜。
俺の行きつけの空き教室にて……
窓に映る無数の悪人達。
俺はソイツらを睨み眺める。
(……お腹、いっぱいだ)
「また、ここに居たのか。授業は」
「は?出ねえよ」
「本当相変わらずの不良だな。夜永は」
「それは、なんとも言えねぇな。あれ、そういえばアイツは?」
「アイツ?」
「そういえば、見てねぇな」
「まじかよ」
「なぁ、」
「なんだ」
「夜永は、アイツを受け付けるのか」
「なぜ」
「いや、俺には何か裏で手を引いてんじゃねぇかなって思うんだ」
「奏磨って、観察力鋭いよな」
「そうか?」
「あぁ。俺も、アイツ見た時何かが引っかかっていたんだ」
「夜永、窓の中」
「は?」
俺は窓の中身を見た。
そこには、アイツが居た。
「は?!」
俺は咄嗟に夜の窓を開ける。
夜の外、ヤクザを引き連れて学校に入ってくるのを捉えた。
(やっぱりな、……何か、あると思ったんだ。)
「ふ、仕方がない。奏磨、後は頼んだ」
「お前な、俺も行くに決まってんだろ。俺を誰と思ってんだよ」
「死神兼悪魔、だろ?」
「その通り、行くぞ!!」
「それ、俺のセリフw」
俺と奏磨は、夜の学校の窓から飛び降りてアイツが居るヤクザに跳び掛かった。
「「おりやぁぁぁぁぁあ!!!!」」
黒澤玖彌凪は、最初から俺を狙っていた。
ソイツは、俺の手でトドメを刺した。
ソイツの仲間?ヤクザも絶滅させた。
最近、『ヤクザを引き連れて悪さをしている人たちがいる』と学校中に噂が立っていた。
俺は黒い羽を伸ばし、奏磨は角をはやし釜を持ち黒い羽を伸ばす。
俺たちは、夜空に羽ばたく。
それを教室から見守っていた生徒達は声援を上げていた。
「「きゃ〜(ノ)゚∀゚(ヾ)!、!」」
(あーぁ、これでまた……悪目立ちか)
これで、再び逆戻り。
ま、マネージャーなんか要らねぇか。
俺は、奏磨を見た。
奏磨は、俺を見て微笑んだ。
俺はコイツが居る。これからも。
この日を境に黒澤と撮った動画が消えた……。
そう言えばアイツ、どうしてっかな。
宮原。