俺だけの特権



ぅ、でもそれって..................私は?



私が、ちーくんに近づくのは嫌じゃない、の?



そう不安になって........................



「............っ、私は近づいても大丈夫、なの?」



〝不安だよ〟って気持ちを隠すように。



──────ギュッとちーくんを抱きしめると。



「さっきも言ったけど、
〝甘えたい〟のはねるだけだから、平気」



そう、優しくて、柔らかい、
ちーくんの声が聞こえたかと思えば。



──────ちゅっと、突然。



私の腕に落とされた温もり。



「〜〜っ、ちちち、ちーくんっ‼︎」

「こんな風にも、
〝甘えたい〟って思ってるぐらいね」



そう言った
〝甘えん坊ちーくん〟が。



いつになく、
〝可愛い〟と思ってしまったのは。



──────絶対、内緒だ。



< 12 / 24 >

この作品をシェア

pagetop