狼少女と、溺愛男子



「.........やだっ、言わないでっ、」



耳元で近い距離で喋ってくるから。



凄くドキドキしてるのに...............っ。



「んー、やだね。俺はさ、
何回でも言うよ。〝聖里〟が可愛いって」



私のドキドキを増やすように、
甘い言葉を落とす琉架くん。



これ以上近づいてたら、
なんだかキケンな気がして.....................



「...............っ、も、離れてっ、」



力無く琉架くんの胸元を両手で押すと。



「................っ、聖里がかわいすぎて、
これ以上は、俺のほーが、ヤバいわ」



そう言って、
手で顔を隠して、しまった琉架くん。



この時、私は思ってしまった。



ほんの少し、琉架くんが、
ホンモノの、狼みたいだと..................


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