極上パイロットは偽り妻への恋情を隠さない
一章 肩身の狭いふたり
関東一帯に店舗を構えるコーヒーショップ、『Tokyo Loyal Cafe(トウキョウ ロイヤル カフェ)』。
その品川(しながわ)店で働く私は、今日もコーヒーの香りに囲まれて業務をこなしていた。


「ご注文はお決まりでしょうか?」

「チョコチップスコーンをひとつ。あと、カフェラテをショートサイズで、無脂肪ミルクにできますか?」

「はい、できますよ」

「じゃあ、それで……。あっ、カフェラテにはシナモンシュガーをかけてください」

「かしこまりました。八〇三円になります」


レジで注文を聞き、会計を済ませて受け取りカウンターに促す。


「オーダー、カフェラテワン、ノンファット、シナモン」


ドリンク担当のスタッフにオーダーを通し、チョコチップスコーンをお皿に乗せてから受け取りカウンターに回した。
そして、流れるように次の注文を受ける。もちろん、笑顔を忘れずに。

< 3 / 143 >

この作品をシェア

pagetop