ヒートフルーツ【特別編集版第2部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
第2章ー美しき毒、さらに…ー
真実、その深い沼/その1
アキラ
今日、都内某ホテルのロビーで、バンドの代表の人と会った
赤子さんも同席してくれて、1時間くらい話をした
先方は30代半ばで、感じのいい人だった
「じゃあ、近々事務所の人とってことになると思うから、アキラ」
「赤子さん、ホント、ありがとうございました」
「まあ、さっきの人は、人柄重視ってタイプだから。へたっぴでもテク的なとこは、これからで大丈夫だからさ(苦笑)」
赤子さんは、警察の件も事情をうまく話しておいてくれたらしいんだ
感謝してる、この人には…
「ええ、頑張りますんで。ひとつ頼みます。」
赤子さんはにっこり笑って、「はいよ」の一言だった
...
二人は、バイクを置いてあった駅前で少し立話をしてた
「ところでさ、マッドハウスの暴露記事が出たんだって。今週の週刊誌に載ったらしいや。私は読んでないんだけど。アキラ、知ってたか?」
「いえ…、どんな内容だったんですか?」
「業界の知り合いから聞いた話だと、新人バンドの登竜門になってる某ライブハウスが舞台だって。そこ、実は悪徳地上げにかかわってて、バックはやくざで、そことロック界の”大物”が黒い関係だとかなんとかって…」
「それって…」
「結局は、いかがわしい出版社が出してる下世話な雑誌で、場所も含めて全部匿名らしいよ。そんなだから大して騒がれてないけど、見る人が見ればそのライブハウスがマッドハウスで、バックのやくざが相和会で、黒い関係が石田さんと建田興業だってすぐわかるらしいや」
オレは一瞬、以前接触してきた”週刊実話キャッチ”の記者を思い浮かべたが、それとは別口なのか…
...
「なんでもさ、私とかアンタも登場人物の一人らしいよ。どうせチョイ役だろうけど(笑)。この業界はそういうの、結構多いから、そのうち立ち消えだろうね」
赤子さんは大して気に留めてないようで、この話はそこで終わったんだが…
その後、二人はそこで別れた
そしてアパートに戻り、ポストから郵便物を取り出すと…
その中にB5サイズの封筒があり、差出人は追川隆由とあった
この人…!
この前会った”週刊実話キャッチ”の人だ…
アキラ
今日、都内某ホテルのロビーで、バンドの代表の人と会った
赤子さんも同席してくれて、1時間くらい話をした
先方は30代半ばで、感じのいい人だった
「じゃあ、近々事務所の人とってことになると思うから、アキラ」
「赤子さん、ホント、ありがとうございました」
「まあ、さっきの人は、人柄重視ってタイプだから。へたっぴでもテク的なとこは、これからで大丈夫だからさ(苦笑)」
赤子さんは、警察の件も事情をうまく話しておいてくれたらしいんだ
感謝してる、この人には…
「ええ、頑張りますんで。ひとつ頼みます。」
赤子さんはにっこり笑って、「はいよ」の一言だった
...
二人は、バイクを置いてあった駅前で少し立話をしてた
「ところでさ、マッドハウスの暴露記事が出たんだって。今週の週刊誌に載ったらしいや。私は読んでないんだけど。アキラ、知ってたか?」
「いえ…、どんな内容だったんですか?」
「業界の知り合いから聞いた話だと、新人バンドの登竜門になってる某ライブハウスが舞台だって。そこ、実は悪徳地上げにかかわってて、バックはやくざで、そことロック界の”大物”が黒い関係だとかなんとかって…」
「それって…」
「結局は、いかがわしい出版社が出してる下世話な雑誌で、場所も含めて全部匿名らしいよ。そんなだから大して騒がれてないけど、見る人が見ればそのライブハウスがマッドハウスで、バックのやくざが相和会で、黒い関係が石田さんと建田興業だってすぐわかるらしいや」
オレは一瞬、以前接触してきた”週刊実話キャッチ”の記者を思い浮かべたが、それとは別口なのか…
...
「なんでもさ、私とかアンタも登場人物の一人らしいよ。どうせチョイ役だろうけど(笑)。この業界はそういうの、結構多いから、そのうち立ち消えだろうね」
赤子さんは大して気に留めてないようで、この話はそこで終わったんだが…
その後、二人はそこで別れた
そしてアパートに戻り、ポストから郵便物を取り出すと…
その中にB5サイズの封筒があり、差出人は追川隆由とあった
この人…!
この前会った”週刊実話キャッチ”の人だ…