心〜希望をくれた君〜
すごく抵抗してたけど、途中から諦めた様子の唯花。

漣斗が向かっているのは屋上。

ガチャ…ギィー

錆びたドアの音と共に、屋上に入った漣斗は唯花を下ろした。

疲れた様子の唯花。同情するよ…。

「えっと、漣斗だっけ⁇」

唯花が話しかけると嬉しそうな表情になった漣斗。

珍しい。なかなか見れないのに…。

「ああ、そうだ。お前は、唯花だろ⁇」

「なんで知ってるの⁇言った覚えないんだけど。」

「仲間に調べさせた。」

ちなみに、調べたのは僕ね。

……沈黙。

すると、耐えきれなくなった3人(唯花を多分知らない)はついに騒ぎ出した。

「ねぇねぇ漣斗!!どういうこと⁇女の子と喋ってる漣斗初めて見たんだけど⁉︎」

「そうだぜ〜、漣斗〜。こーんな綺麗な女の子俺にも紹介しろよ〜!」

「……漣斗。説明。なんで女⁇」

言った順に、悠、暁斗、春希。

「漣斗、唯花を知ってるの⁇」

そして僕。訊くなら今でしょ。
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