俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
【もう、我慢出来ない~柊弥】
中途採用の面接は、各部長と担当役員に任せている。
今回、中途採用で2名採用したいと、最終報告に管理部長が、履歴書を持って来た。

「副社長。こちらが今度、中途採用の面接通過者2名です。こちらの男性は、海外営業部配属の、富山強志さん。こちらの女性は、管理部配属の青野花純さん。秘書室の候補者は、該当者がいなかったため、再度募集します」

海外営業の子は、元気そうで、女性が好みそうな顔だな。プライドが高そうで、心配なところはあるが・・・
管理部の子は、清楚な感じで、管理部にはいい。秘書検定、受けてるのか。
あれっ・・・この子はあの時の・・・

寒空でぶつかったあの時・・・
『ドクンッ』と弾む鼓動。
初めての感覚、そして胸の高まりに戸惑った・・・
俺の心の奥底を揺らした、あの時の彼女か。

俺を見つめた彼女の淀みない瞳。

俺を見上げた時、色白の肌が、赤く染まる頬。

そして、体いっぱいに、一生懸命に話す姿。

純真・・・そんな言葉が脳裏に浮かんだ。
ひと目見た時から、本能で彼女に惹きつけられた。

『面接を受けるなら、うちも受けてみないか?』
そう言おうか迷ったけど、今から面接に行く彼女にそんな事、言えないよな。
また、会えるといいけど・・・
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