俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
【副社長に愛される日は、突然に】
さぁ、副社長は直帰だし、もう帰ろう。
「きゃっ!」
ドアを開けて出ようとした時、目の前に副社長が立っていて、思わずぶつかってしまった。
「す、すみません」
顔を見上げると、何か・・・凄く機嫌悪そう。

「お疲れ様でした。帰社されるとは思ってなくて・・・では、私、これで失礼します」
横をすり抜けようとした時、腕を掴まれて、部屋に戻され、副社長はそのままドアを閉めた。

「・・・副社長?」
凄い形相で、私の肩を持つと、壁に寄りかかるように追い込まれた。

「あ、あの・・・」
副社長は何も言わず、私の顎に手を掛け、獲物を捕らえるような目で見つめる。
「逃げたいなら、逃げていいよ。部屋を出たら、俺は2度と君に触れない」

突然のことに戸惑う。
でも、何をされようとしているかは・・・分かる。
副社長に見つめられる目から、視線を外せない。

私に、2度と触れない・・・
私は…
副社長に触れて・・・欲しい・・・

あの時。富山君から逃げた時とは違う。
副社長を受け入れたいと、本能が私を動かしている。
私はドアを開けること無く、そのまま副社長の目を見つめた。

「それが答えだな」
壁に追い込まれたまま、何度も唇を包み込むキス・・・
静かな部屋に、副社長に奪われるキスの音だけが耳に届く。

これが・・・好きな人とのキス・・・
体中に電気が走るような、シビれる感じ・・・
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