極上御曹司の純愛〜幼なじみに再会したら囲い込まれました〜
やはりこんな謝罪の仕方じゃマズいだろうかと不安に思っていると、おもむろにサングラスの縁をクイっと指で押し下げ隠れていた瞳を覗かせた。

その顔は思っていた以上に極上の美男子で、チラッと見えた目元から長いまつ毛を瞬かせ、瞳はエメラルドグリーンに輝く綺麗な虹彩に彩られていた。

その覗き込む印象的な瞳に吸い込まれそうになりながら、戸惑った……。

昔、同じような瞳を見たことがある気がしたのだ。

けれど外国人であれば少なからず似たような瞳の人もいるし、映画か雑誌のグラビアを見た時に綺麗だと覚えていただけかもしれない。

すると、しばらく私を見つめていた男性がふいに口をついた。

「もしかして……美詞?」
「――えっ?」
「天河美詞さん、だよね」

唐突に自分の名前を呼ばれ、一瞬にして頭の中に大量のハテナが浮かんだ。

「あ……えと……どこかでお会いしましたでしょうか?」

どうして私の名前を知っているんだろう?
こんなに男前な外国人の知り合いなんていないし、もちろん子供たちの保護者でも見かけたこともない。

分かりやすく困惑していると、今度はサングラスを顔から外し満面の笑みで私に近付いてきた。
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