いちばん、欲しいもの


***



聖夜と2人。



やって来たのは、
家から電車でひと駅のショッピングモール。



「.....................っ、」

「.....................、」



この前、プレゼントを聞いた時から、
あんまり喋ってないからか少し気まずくて。



私より少し前を、ポケットに手を入れて、
歩いている聖夜背中を見つめながら。



聖夜も、
私と同じなのかな?と思っていると。



「..................、あのさ、」



私の方を見ないまま、
聖夜がポツリと呟く声が聞こえて。



「............星奈にしか聞けないんだけど、」



そのまま、ゆっくり言葉を紡ぐ聖夜。


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