毒舌オオカミ秘書は赤ずきんちゃんを口説きたい
 ここで駄目押し、種明かしをする。

「普段の貴女でも我慢しているのに、着飾った貴女に抑えがきくはずがない。だからスケジュールは調整してあります。これからは貴女を愛する時間ですよ」

 遥さんの胸元から懐中時計を取り出す。リペアを請け負う職人は残念ながら見付かっていない。現在は彼女がお守り代わりとして持ち歩く。

「もう! またそんな事を言って!」

 頬を赤くして膨らめる。

「怒らないで、赤ずきんちゃん」

「怒ってませんよ! 全然!」

「私は女性の言葉を額面通り、受け取らないようにしてますので。さて、お許しを得るために頑張りますか!」

「が、頑張るって」

「ん? 言わせるおつもりですか? 貴女を寝室へ閉じ込めるっていう宣言です」

 ますます染まる遥さんにニッコリ微笑み、再びハンドルを操る。

「あぁ、これが送り狼ですかね。いい夜になりそうです」


おわり
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